保守作業や物資の輸送を円滑にするために導入された電動貨車。
亀電唯一の2軸単台車車両であり、台枠から伸びた2つの運転台が集電装置を搭載するための屋根で連結された独特なスタイルを有している。
保線作業や車庫内での入替作業に使われていた。
亀岡本線の奥条〜温泉口間の急坂にて停車してしまうと、積載している資材の重量やバランスによっては登り方向に起動出来ないことがあったため、この区間の保線は必ず上から順に進めるのが暗黙のルールとなっていたと言われている。
異端車ではあったが、1971年まで亀電を走り続け、91形に置き換えられて廃車となった。
前述の通り亀電唯一の2軸単台車を履いた車輌である。
この台車は元々は京都市電広軌1形製造の際に輸入されたものの、余剰となったため輸入会社の倉庫で眠っていたものを破格で買い付けて車両メーカーに供給したと言われているが、真偽は定かではない。
制御装置 | 直接式抵抗制御 |
主電動機 | 直流直巻電動機 30kW×2 |
台車 | ブリル21E 2軸単台車 製造:ブリル |
制動方式 | 発電制動併用手ブレーキ |
構体 | 木製 |
製造両数 | 1 |
登場年 | 1924年 |
製造 | 藤永田造船所 |